心理カウンセラーの井上です。
カウンセリングの研修を始めたとき、特にプロになりたての時にこんな心配をする方が多くおられます。※ここでの研修とはプロの心理カウンセラーになるための研修です。
自分は経験も浅いし、スキルでは絶対にかないっこない。うまくやれないし、現場に立つのも怖い。劣っていると見られるのも嫌だ・・・。
カウンセリングだけではなく、何でもそうですがプロとしての現場に立つと他の人と比べられます。同じ社内の先輩とであったり、別の会社の人であったり、比べられます。
私自身もプロになったばかりの時に、上記のような思いを抱えながらやっていました。その道10数年のベテランの人にはスキルは絶対敵わない、どうするんじゃこれ、というプレッシャーを感じながら。
しかしそんな中、なぜかキャリアの浅い私を指名をして、カウンセリングを申し込んで下さる方もおられたんですね。自信のない私は、「意味がわからない、なぜ先輩でなく出たての俺なんだ」と思い、汗をかいておりました。
キャリア・経験が浅いからこそのメリット
当時はわからなかったのですが、キャリアや経験が浅い人が選ばれる理由があります。それは、
「キャリアが浅い人だからこそ、その人と話しやすい(親しみやすい)、その人から話しを聞きやすい」ということ。
よくよく考えると、いきなり講座の講師に質問をするより、少し前をいっているアシスタントの先輩のほうが話しやすいし、質問もしやすいですよね。質問をする受講生からしても身近な存在です。
いきなりある分野の、もの凄い人の講演はちょっとハードルが高い(金額的にも)場合がありますが、それよりは少し頑張ったら真似出来そうな人の講演のほうが足を運びやすいのと同じです。
成長のスピードが目に見えてわかる
例えば私はカウンセリング講座のアシスタントを100回近くやっていますが、慣れてきた頃に前説(講座の開始直後にその講座のエッセンスを5分ほどで伝える)をやっていました。
話す自分の姿をビデオに撮りながらやっていたのですが、初めの頃は身振り手振りが不自然に多く緊張しまくりです。何度か行ううちに、話す事に集中するのではなく、受講生の顔を見ながら伝えられるようになったのですが、継続していたので受講生も私の変化を感じ取ってもらえたのではないかと思っています。
ある程度キャリアが出来てくると、変化が目に見えてはわかりにくくなりますが、キャリアが浅い時は成長の具合も目に見えてわかりやすいというメリットがあります。
そんな姿勢が、受講生にとっても力付けになります。
まとめ
キャリアの浅いときでも、そういう人こそ必要とする人も多くいて、おもしろいものだなと思います。もっと早くこれを知っていれば、どれだけ楽な気持ちで現場に立てていたか・・。
プロである以上、比較されるのは事実ですが、これも踏まえてやるのと、そうでないのとは取り組みやすさが全く変わってきます。