心理カウンセラーの井上です。
なぜかわかりませんが、漫画読みたい!という衝動がたまに湧いてくるときがあります。
日本の漫画は特に欧米でも好まれ、もはや文化と呼べるほどクオリティが高いと思います。色んな漫画の中には、ユング心理学でいう元型(人の心に共通して流れているイメージ)も多く含まれています。
私にとっては、大げさではなく生きるスパイスにもなってくれる漫画。今回はそんな中でも特に面白いと感じるオススメの漫画を紹介します。
漫画を読む方法
普通の紙の漫画も、もちろん良いです。特に全巻セットで読みたいときには、ヤフーオークションなどで落札すると安く買えます。
最近は、私はタブレットで読むことが多いです。というのも、400gくらいの端末に、漫画が数百冊でも入ります。海外に行ったときや、旅先で読む漫画はまた格別です。
以前はソニーの6インチ電子書籍端末「PRS-650」で読んでいました。
普通のSDカードにデータを入れれるのでよかったのですが、漫画を読むのに6インチはしんどいサイズだと感じました。なので、今は7.9インチの↓のタブレットを漫画を読むのに使っています。
ICONIA A1-810(日本エイサー)
このタブレットだと漫画のルビも比較的きれいに見えます。無料でダウンロードできるブラックジャックによろしくのスクリーンショット。
次の巻に手を伸ばさずにはいられない漫画
これから紹介する漫画は、1話完結ものではなく、すべてストーリーものの漫画です。どれも1巻を読み終わると次の巻が気になって仕方がありません。
きりひと讃歌 手塚治虫 (著)
奇病「モンモウ病」の原因究明のため、小山内桐人は犬神沢へわけ入った。そこで彼が見たものは!?そして、彼をまきこんだ陰謀とは!?手塚先生が、現代社会の病巣をするどえぐる、衝撃のヒューマン・ドラマ!!
この本は5年くらい前に1度古本屋に売って手放して、最近また読みたくなったので電子書籍版を買いました。医者・病院関係の漫画やドラマはヒットを飛ばすことが多いです。
個人的にはこの漫画の主人公やその他のキャラが、権威に従うのではなく、自分が大切だと思うことを貫く姿勢が読んでいてとても心地いいです。またしばらくしたら読み直したい気分になると思います。
奇子 手塚治虫 (著)
復員後、GHQの秘密工作員として働く天外仁郎。久しぶりに帰る天外家は、人間関係が汚れきっていた。呪われた出生を背負い、運命にもてあそばれる奇子。地方旧家、天外家の人々を核に、戦後史の裏面を描く問題作!
手塚漫画は大好きなのですが、特にこの作品は「こんな話が本当にあっても不思議はない」という気分にさせられ、物語に入り込めます。
人の「心の欲」について、自分自身の「心の欲」について、心のヒダを1本1本を丁寧に浮き彫りにされる感覚が味わえる作品だと思います。人の「心のダークな面」がテーマの漫画です。
ちなみにこの漫画も5年ほど前に1度手放して、最近また購入しました。
アドルフに告ぐ 手塚治虫 (著)
神戸に住むドイツ領事の息子のアドルフは、パン屋の息子でユダヤ人のアドルフを通じて、アドルフ・ヒットラーの秘密を知る。その秘密とは…!?第二次世界大戦を背景に、三人のアドルフの運命を描く著者の代表作・第一弾。
最高です。
この漫画と「火の鳥」は実家にずっと置いてあって、年に1回か2回は読み直す作品です。
「火の鳥」は大御所すぎるのでここでは紹介しませんが、買った本を手元にあまり置かないようにしている私も、手放す気分になれない漫画です。入院している友人にこの本のセットをプレゼントすると喜ばれました。この本も読んでいるうちに本の世界に入り込まされます。
手塚先生の戦争や民族紛争に対する思いと、「正義とは何か」「人の生き方とは何か」について考えさせられる作品です。約20年前に購入して以来、定期的に読んでます。1巻を読み終えた5秒後に2巻が読みたくなると思います。
ジョジョの奇妙な冒険 第5部 荒木飛呂彦 (著)
「ジョジョの奇妙な冒険」は熱烈なファンの方が多い漫画。私も好きで3部のスタンド編からはすべて見てます。
その中でもこの5部が1番「カウンセリング的」なパートだと思います。
作者の荒木先生も、この5部に対しては「人間の深い悲しみだとか、この世に生まれてくることの悲しさだとかといったものをテーマに描きたくなった。」と言われてます。
カウンセリングにかかわっていると、その人が生まれた、育ってきた環境によって悲しみを背負わざるを得ないような人もいます。この5部に出てくるキャラクターは、ギャングとして生きざるを得ないような状況に生まれてきてます。そんな状況の中で、この漫画のキャラクターは、ギャングという「組織」の庇護の下に生きるのではなく、今の状況のなかで出来る「自分自身が大切に思うこと」を貫いて生きる姿勢が、読んでいてとても勇気付けられます。
テーマ自体は暗いのですが、読んでいて自分の中の悲しみが癒されるような感覚を味わえます。読後も爽やかな気分になれること間違いなしです。
バクマン 小畑 健 (著)
高校生の主人公2人が、漫画家を目指す過程、プロとしての漫画家のあり方がテーマの漫画です。
漫画家に限らず心理カウンセラーもそうですが、1つの道を選び、進んでいると楽しいことばかりではなく、
「上手くやれない自分」
に嫌気がさすようなこともあります。
そんな気分になったときも、そうでなくても自分ももっとやれることがあるのではないか、考えて工夫できることがあるのではないかという元気を創ってくれる漫画です。
個人的にはヒール役の「七峰透」が好きです。目的のためには手段を選ばないところがとても好きです。
HUNTER×HUNTER 冨樫 義博 (著)
大ヒット漫画です。
いわゆる漫画の王道、「バトルもの」なのですが読んでいてドキドキハラハラさせられる感覚がたまりません。
カウンセリングでは「自我(アイデンティフィ)の確立」がテーマになることが多いです。「自我の確立」は平たく言うと、自分が本当にやりたいと思うこと、今の自分に本当に必要なことを見つけ、そのために出来ることを1つ1つ行動し、「好きになれる自分」「これが自分だ」と思えることを創っていく行動です。
HUNTER×HUNTERの主人公たちも、「これが自分だ」と思える行動を貫いている感じがするところがとても好きです。休日などに全巻通しで読むと、現実を離れられて心の栄養・活力を補えること間違いなしの漫画です。
以上心が動かされる面白いオススメの漫画でした。