心理カウンセラーの井上です。
みなさんは、「動かないといけない」「変わらないといけない」と思うけれど、なかなか動けなかったり、変わるための行動が出来なかったことはないでしょうか?
例えば目標を立てて達成できたときはいいのですが、達成できなかったとき、落ち込みますよね。そんなときは自責の念にかられ、ますます動けなくなったりします。
今回の記事では、「なかなか動けない、変われない自分をクリアにする方法」をお伝えします。
動けない、変われない自分をクリアにする心理療法【アートセラピー】
心理療法?心が病んでる人が受けるものでしょ?と思われた方。もちろん心理療法は心が落ち込んでいるときに効果的です。しかしそれだけではなく、欧米では経営者やスポーツ選手も専属のカウンセラーをつけ、メンタルを整えています。ですのでアートセラピー(絵画療法)や箱庭療法などの心理療法を使う、受ける=心が病んでるというわけではありません。
実際カウンセラーの私も定期的に絵画療法としての絵を描いてます。年末ですので2013年に私自身が描いた絵を振り返ってみると、合計84枚でした。その絵画療法として描いた絵を紹介しつつ、「なかなか動けない、変われない自分をクリアにする方法」をお伝えしていきたいと思います。
絵画療法(アートセラピー)を通してわかること
まずは2013年の1年間で、私が実際に描いた84枚の絵を紹介します。
中心があって円状の動きがある絵が何枚かあります。これらはすべて「マンダラ(曼荼羅)」と言われるもの。心理カウンセリングでは、ゴール付近になるとマンダラの絵を描かれる方が多いです。
なぜマンダラを描くのか? ユング心理学とマンダラ
マンダラとは、サンスクリット語で「円」を意味する言葉。ユング心理学では自分の中の対立する様々な感情を統合する意味があります。要するに描くだけで心のバランスが取れてしまうわけです。マンダラを描こうとして描いたわけでは決してありませんが、自然とマンダラが出てくるのが面白いところです。ユング心理学ではマンダラは、「人の心に共通して流れるイメージ」として捉えられています。
一番右下には珍しく「慶長」「傾聴」という文字が出てきてます。これはこの夢をみたときに描いたもの。これがきっかけで心理カウンセラーの傾聴を作っています。このサイトを見て、遠方の山口から岡山市まで講座を受けに来られた方もおられます。光栄です。
左上には倒木、そして右下には芸術療法では比較的よく出てくる川や橋が描かれています。これらの象徴の意味を知っておくと、「自分の心で今何が起きているのか?」をしっかりとキャッチしていくことができます。
スウェーデンでは特に何もしていません。週に3回ペースでカウンセリングを受けつつ、他の時間はキャンプ場で漫画を読んだり日向ぼっこしたり、絵を描いたり、近くを散歩したり、キャンプ場にいる欧米人と目があったら「ヘイ!」と挨拶してたくらいです。行動自体は何もしていないのですが、絵は確実に変化していて、絵を見ることで初めて心が動いているんだなということが掴めます。
2013年の9月から12月までに描いた絵です。前半に比べると週1枚ペースくらいになってます。
「動かないといけない。変わらないといけない。なんとかしないといけない。」と思っても、なかなかすぐに行動したり変われた!という実感が持てるときは多くないと思います。そんな状況が続くと自分に嫌気がさしてやる気がますます落ちてきます。
アートセラピーとして絵を描くことで得られること
私自身1年間で84枚の絵を描いて強く感じたのは、次のことです。それは
行動しようがそうでなかろうが、自分自身では何の自覚がなくとも、とにかく心は動いている
ということ。1枚として同じ絵がないことからも、これは確実なことです。
心の動きが現れている絵から、その動きをキャッチしていくことで、
「自分は変われていない」「動けていない」「成長できていない」
という思いから落ち込んだりやる気が落ちることは無くせます。
そして心の動きをキャッチすることで、実際の行動にもつなげやすくなります。
絵が変化するように、人の心は常に動いているのが自然な状態だと思います。
でも心は描いたり表現しない限り目に見えないものなので、なかなかその動きや変化は実感できないことも多いです。
アートセラピーでは、その心の動きを客観的に見ていくことが出来ます。
私の場合は心理カウンセラーなので定期的に絵を描いていて、2013年は84枚の絵を描いていました。そんなに描かないといけないのか!と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。数ヶ月に1度心の形としての絵を描いて、その変化を見ていくだけで充分客観的に自分の心の変化が掴めます。