心理カウンセリングに来られる方の中には、
- 自分がどうしたいかがわからない
- 自分がどう思っているか・どう感じているかがわからない
という方がかなりの割合でおられます。
自分が見えないと不安感や怖さは強くなります。この記事では、そうなる理由(心理)と、解決方法を解説します。
動画で知りたい方はこちら
自分ががわからなくなる理由2つ
理由としては以下のどちらか、もしくは両方です。
それぞれ詳細を解説します。
他人に合わせる・他人を優先する傾向が強い方
自分がどう思うか?どうしたいか?よりも、他人がどう思うか、どうしたいかを優先する傾向がある方です。
思考パターンとしてこのクセがあると、どうしても自分がどうしたいかが抑え込まれやすくなります。
この傾向の方は心理学・カウンセリングに興味を持たれる方の中でもかなり多いです。
心理学的にも確立されている傾向で、TA交流分析のエゴグラム心理テストを実施するとわかります。
他人に合わせる傾向が強い方は、上記リンク先の心理テストのAC(adapted child、その人の順応する良い子の部分)が必ず高くなります。気になる方は、心理テストのACの欄10問だけでも判定できますので、チェックしてみて下さい。
他人に合わせる傾向が強い理由
その方の家庭環境が大きく影響しているケースが多いですが、
- 幼い時に両親や祖母のグチをよく聞かされた
- 両親のお手伝いをする事でよく褒められた
経験が多いと、役に立たなければならないという価値観が無意識のうちに根付いて、その結果自分の事よりも他人を優先するクセがつく場合があります。
他人を優先する傾向が強い方の解決方法
シンプルに
- 他人を優先しやすいクセがある事を知る
- 自分の本音の部分を意識する
- 自分がやりたいと思うこと、楽しいと感じる事、その時々の自分の欲求を大切にする
のが有効です。例えばソバを食べたいと思ったら、シンプルに自分のその欲求を叶える感じです。
もし難しい場合は、心理カウンセリングで箱庭療法や絵画療法をやってみると、物や絵を通して自分の思いが現れますのでやりやすいです。
他人に合わせる傾向が強いと、ノーと言いにくい、頼まれごとを断りにくくて仕事を抱えやすい傾向もあります。
早めに対処すると、その後の人生が楽になります。苦しい方は気軽にカウンセリングを使うのをお勧めします。
続いて上記以外で自分がわからなくなる理由を解説します。
何らかの理由で感覚を無意識のうちに抑えている方
感覚を無意識に止める理由としては
- 家庭環境が幸せではなかった
- 現状のストレスが強い
のどちらかが多いです。
要するにどちらもあまりに苦しい環境だけれども、そこから逃げ出すわけにもいかないので、あえて何も感じないようにして自分を守っている状態です。
感覚を止めて出来るだけ感じないようにすると、悪影響は入ってきにくくなりますが、それが長く続くと自分がどう思っているか、どうしたいかが見えなくなります。
感覚を無意識に抑えている方の解決方法
解決方法はシンプルで、
- 感覚を止めていることに気付く
- 自分にとって心地良いと思うものを身近に増やす(特に五感)
が効果的です。五感に心地良い感覚を与えて、感覚を取り戻していきます。
五感とは、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚で、自分自身にとってぱっと見て心地良いものを部屋に増やしたり、心地良い香りを出来るだけ多く取り入れていきます。
香りについては心地良い香りであれば何でもOKですが、アロマテラピーが手っ取り早いです。様々な種類のオイルがあり、それぞれ効能が違いますが、ショップに行って実際に色々なアロマを嗅いでみて、ご自身にとって良いと感じられる香りが1番です。
味覚もその時々で自分が求めるものを、しっかりと味わっていきます。
五感への刺激は理屈抜きで心地よさを与えてくれ、今の問題が解決していなくても気持ちを変えてくれる良さがあります。
また根本的な解決方法として、今の環境のストレスが強い場合は、そこから距離を置くか何らかの対策を考える必要があります。なぜ感覚を止めるほどストレスを強く感じるのかは個人個人で違う場合があるため、気になる方はカウンセリングを活用するのをお勧めします。
まとめ
自分がわからなくなる理由として
- 他人に合わせる傾向が強い場合
- 感覚を無意識に止めている場合
の2つを紹介しました。
職業柄上記の境遇の方によくお会いするのですが、我慢する力が高かったり、他人に対してとても優しい方が多いと感じます。
ただ、自分がわからないと不安感や怖さも出てきますので、思い当たる方は是非この記事で紹介したことを試してみて下さい。応援してます。